銀座のブランド交差点には休みの日になると、カップルが溢れ、入場制限までかけているビルもあるんだそうだが、クリスマスシーズンとは言え『へー…』としか感想が出ないほど、ひとごとである。
が、そういう我が家にもクリスマスはやってくる。
先日もここに記したが、現在アメリカに住む義姉一家からは、いつもうちの娘が、一方的に戴いてばかりなので、たまには返そうと思い、1万円持たせて買物に行かせた。
自分より上の男女二人と、自分よりはるかに下の男女二人のプレゼントを選ばせるというのは、中学1年のひたすらわが道をゆく娘にとって、少々重い荷であったかもしれない。
その内、上の男の子の分は主人が助け舟を出した。1万円の予算内に4人分を割り振ったら、買える物はたかが知れているものになるのは必須。彼には、電波ソーラー時計なるものを別勘定で購入。ちなみに助け舟はあくまで意見と選択のみで財布は家のものである。
下の男の子にはちょっとした動きのある物を電池と共に購入し、その上の女の子には髪留めを、一番上の女の子にはアクセサリーを買い、ポップアップ式の絵本カードまで買って、文章的には満点の出来だったのだが、おつりを回収したら、4,000円以上ある…上の女の子のアクセサリーに、はたく勇気がなかった模様。
或いは、懐に残る分を計算したのかもしれない。
何しろ、上の男の子と見るからに釣り合わない状態になったのは確かであるから、一昨日、学校帰りに彼女と待ち合わせをし、本命をあつらえる事にした。
とんでもなく予算外の品と、リーズナブル過ぎる類をのけると、案外小スペース内での選択となり、思ったより簡単に選ぶ事はできた。
何を入れるんだかという容積しかないが、一応蓋の開く入れ物になっている、宝石箱風の置物と、琥珀色した薔薇のペンダントヘッドである。勿論、残ったお金の中では賄えなかったが、上の男の子の金額を考えたら、それ位しかたがないというものである。
さて、本日の本題はラッピングである。
せっかく宝石箱になっているのだから、そこに薔薇のペンダントヘッドと、娘が選んで買って来た十字架のネックレスを入れて、箱詰めして、綺麗に包んで欲しいが、生憎、そのネックレスは持参していない。今日、代済みにして帰り、明日、娘に同梱して欲しいネックレスを持たせるので、そこでラッピングしてくれないか。
ほぼ、上記の通りに、我々が商品を選びきるまでコバンザメのようにくっついてまわった店員さんに言ったのだが、難しい注文だったのだろうか…。
会計を済ませると、包まずむきだしの箱に入れた商品を、店の袋に納めて、渡そうとするので、
『明日またきますけど、それを持って帰ると、この子が学校に持っていかないといけないので荷物だし、壊しちゃったりするのが心配なので、こちらに置いといていただけませんか?』
店員さんの額の辺りに『?』の文字が見える…。数秒後思いついたように、
『あ、こちらでラッピングするんですね。ごめんなさい、持って帰ってお宅で包むのかと思って』
段々こっちも面倒になって、それでもいっか…と思い始めた。
『でしたら、すみませんが用紙一枚いただけますか?』と要求するのもどうかと思ったが、ここで買ったら本来はしていただける分である。
けれど、ああいった店とはいえ、誰でもラッピングが出来るというわけではなく、このコバンザメ婦人もそうではないらしい。ラッピング係の人にコソコソ説明をするのだが、ラッピング係は繭をしかめる。
そう、あなたが思うように素人には無理なんですよ…と私は、その人の顔を見ながら心で呟いていた。だから最初っから、ここで包んで欲しいんだって言っているのである。
紙を渡しても…というのをどうやって伝えようかと、今度はその事を悩む様子のコバンザメ婦人が口を開く前に
『やっぱり、明日来ますので、こちらで包んでいただけますか?』とニコヤカに念押し、やっと帰路につく私は、何やら疲労を感じるのであった。はぁ…
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